産業医学図書
How to 産業保健 No.7 実務に生かす働く女性の健康支援Q&A
編著:
野原理子(東京女子医科大学 衛生学公衆衛生学講座 公衆衛生学分野 教授・基幹分野長)
長井聡里(株式会社JUMOKU 代表取締役/産業医科大学 医学部 衛生学 非常勤講師)
B5判/213頁/本文2色刷
ISBN:978-4-915947-96-4
定 価:3,080円(消費税込)
送 料:配送地域により異なります。
内 容:
多様かつ複雑で、社会的要因も絡む女性の健康課題にどう向き合いどう支援すべきか
◆ 月経、妊娠、出産、更年期、メンタルヘルス、両立支援など、女性が直面する健康課題をライフステージごとに整理し、長期的かつ複合的に対応するための視点を提示。
◆ 産業医意見書の記載例や実務に役立つチェックリストほか実務に役立つ情報を網羅。
◆ 事例、コラムを多数収録し、現場で迷わず判断するための実務的な知恵を提供。
◆ 管理職や人事、経営層との調整や法令対応まで視野に入れ、職場全体の仕組みの中に女性の健康支援をどう組み込むかを具体的に解説。
◆「職域」に精通した専門家が、科学的・医療/医学的根拠を基に実務者目線で解説。
働く女性が抱える健康課題は、症状の個人差に加え、就業配慮や制度運用、周囲の理解といった社会的要因が複雑に絡み合う。そのため、現場での相談対応や施策立案には、医学的知見と就業支援の両面からの検討が欠かせない。本書は、働く女性の健康支援に必要な知識や対応のポイントをQ&A形式で簡潔に整理し、具体的な事例やチェックリストも交えて解説。現場で迷うことなく対応できる、頼れる実務ガイド。
構 成:
はじめに
序章 職域における女性の健康支援の必要性
[1] なぜ今、女性の健康支援が求められているのか
[2] 産業医、企業が果たすべき役割と社会的責任 ―性差の観点から―
[3] SDGs、DEI、人的資本と性差医学・医療
Column1 産業保健に生かす性差医療の視点
第1章 働く女性の健康課題と対応法をライフステージ別に押さえよう!
[1] 月経関連の相談への対応
Q1 「月経痛や月経前の症状が重くて、仕事に差し障りがある」という相談を受けた場合、産業医としてまず何を聞き取り、どう対応すべきでしょうか。
Q2 月経痛など、月経随伴症状で仕事に支障が出ている従業員がいる場合、人事担当者、経営層などにどのように働きかければよいですか。
Q3 男性の管理職・従業員に生理休暇についての理解を促すには、どのような方法がありますか。
Q4 月経困難症や更年期症状について就業上の配慮が必要な場合、産業医意見書にどのような内容を書いたらよいでしょうか。
事例1 欠勤を要する月経痛への就業支援
[2] 妊娠関連の相談への対応
Q5 従業員の妊娠・出産に関して、法律で決められている対応や配慮にはどんなことがありますか。
Q6 妊娠した従業員への対応や配慮について、経営層や管理職、同僚にどのようなポイントを伝えればよいでしょうか。
Q7 「妊娠したが、今の部署で働き続けることに不安がある」と相談されました。人事管理部門等にどのようにつなげればよいでしょうか。
Q8 妊娠した従業員から「つわりがひどく、これまでどおりに働き続けるのが難しい」と相談を受けました。つわりがつらいときに適用できる制度などはありますか。
Column3 就労妊婦支援における地域・職域連携
事例2 妊娠中の労働者の過重労働の早期発見と職場対応
事例3 切迫早産と就労継続への配慮
[3] 女性特有のがんについての対応
Q9 女性の健康課題として、必要ながん検診にはどのようなものがありますか。
Q10 がん検診の受診率を上げるためには、どのような工夫が必要ですか。
Q11 病気の治療で休みがちな女性従業員がいますが、会社の理解がないことに困っているようです。どのように対応すればよいでしょうか。
Column4 化学物質の生殖毒性と性差
事例4 子宮頸がんの術後症状に応じた段階的復職と職場配慮
[4] 加齢に伴う困難に対する相談対応について
Q12 更年期症状に悩む本人や企業に対して、どのような配慮と環境整備を助言したらよいでしょうか。
Q13 男性と女性の更年期症状の違いなどを健康教育でどのように伝えるとよいでしょうか。
Q14 いわゆる「不定愁訴」について相談があった場合、どのような点に留意して面接し、どこにつなげればよいでしょうか。
Q15 微小血管狭心症や閉経後の脂質異常症、女性に特徴的な循環器疾患などのトピックについて教えてください。
Q16 転倒や腰痛の対策のポイントを教えてください。
Q17 骨粗鬆症について、予防も含め従業員への啓発方法を教えてください。
Column5 ホルモン補充療法の現在
[5] 職場における女性のメンタルヘルス
Q18 女性のメンタルヘルス分野の研究が進んでいるようですが、その特徴は男性と比べてどのようなところにあるのでしょうか。
Q19 うつ症状がみられる女性の場合、婦人科と精神科・心療内科のどちらを紹介するのが適切でしょうか。
Q20 女性が多い職場で、人間関係の悩みを相談されました。プライベートな問題に思われるような場合でも、対応すべきでしょうか。
Column6 相談できないハラスメント被害女性への初期対応
[6] 生涯を通じた考慮すべき事項―プレコンセプションケア
Q21 プレコンセプションケアとはどのようなものですか。
Q22 子宮頸がんワクチンに関する近年の医学的な知見と接種の是非について教えてください。
Q23 企業が初めてプレコンセプションケアに取り組む際、その進め方についてどのようにアドバイスすればよいでしょうか。
Q24 若い女性に対するプレコンセプションケアに取り組む際、その進め方について、どのようにアドバイスすればよいでしょうか。
Q25 若い女性のやせが問題になっていますが、どのようなアプローチが必要でしょうか。
Column7 「知らなくて後悔」をなくしたい
[7] 両立支援
Q26 国が力を入れる治療と仕事の両立支援の背景とポイントを教えてください。
Q27 女性特有の疾患や健康問題に関わる就業上の配慮を行う際のポイントは、どのようなところにありますか。
Q28 両立支援を進めようとするときに参考になる有用なウェブサイトなどはありますか。
Q29 会社が両立支援を進めようとするときに利用できる助成金などの制度はありますか。
Q30 女性従業員から不妊治療に取り組みたいとの相談を受けました。これをどのように人事・総務部門につなげばよいでしょうか。
Q31 育児との両立支援のため勤務時間帯を個別に設定(変更)している部署から、人によって希望時間帯が異なり、それぞれの希望に沿うことが難しくなってきたと相談を受けました。何か良い対応方法を教えてください。
Column8 情報共有の葛藤と対話の重要性
Column9 共働き・共育て時代の育児と仕事の両立支援
事例5 関節関節リウマチ治療に伴う段階的な就業支援
事例6 乳がん治療の長期経過を見据えた継続的な両立支援
第2章 産業医としての実践アプローチを身につけよう!
[1] 女性労働者の疾病・健康に関する実態把握
Q32 女性の健康課題に取り組む場合、契約する企業の女性従業員について、人数のほか、どのようなデータの把握が必要でしょうか。
Q33 契約企業の女性従業員がどのようなことに困ったり悩んだりしているかがわかりません。そうしたニーズを人事・総務部門とともに把握するための良い方法はありますか。また、その際に有用なツールなどはありますか。
Q34 取り組むべき課題が複数ある場合、優先順位のつけ方などは あるのでしょうか。
Q35 契約する企業への派遣労働者への対応は、法律的には派遣先の産業医である私がするものでしょうか。
Column10 善意も逆効果に? アンコンシャス・バイアスと女性支援
Column11 ノーリフティングで守る女性の健康
事例7 全社員の働きやすさから始まる女性の健康支援
事例8 「受けやすい環境づくり」が受診行動を変える
[2] 相談しやすい仕組みづくり
Q36 男性従業員のコンプライアンス意識が低く、女性が月経や更年期のことを上司に知られたくないと考える職場では、どんな支援から始めればよいでしょうか。
Q37 女性の健康に無関心な経営層に、女性の健康施策に目を向けてもらうためには、どのようにしたらよいでしょうか。
Q38 契約している企業で相談窓口を設けることになり、その際どのような点に留意すべきか相談を受けましたが、どうアドバイスすればよいでしょうか。
Column12 なぜ今、女性の健康に"相談できる場"が必要なのか
[3] 健康診断結果から何を読むか
Q39 一般健康診断の結果において、特に女性労働者の健康管理上、留意すべき項目や数値はどれでしょうか。
Q40 閉経前後の健康評価について、特徴的な点があれば教えてください。
Q41 女性のアルコール摂取について、注目すべき/留意すべき点などはありますか。
Column13 問診でどう問う? 働く女性の健康
Column14 貧血とフェリチン検査
事例10 "タバコと私"から始める禁煙支援
第3章 職場巡視・衛生委員会から見えること、できること
[1] 巡視で見いだす配慮の視点
Q42 女性に配慮した快適職場環境づくりに関して、どのようなところをチェックしたらよいでしょうか。
Q43 女性従業員が少ない企業で女性への配慮が必要だと判断される場合、経営層にどのように働きかければよいでしょうか。
Q44 女性が多い職場であっても、見過ごされやすい配慮のポイントにはどのようなものがありますか。
Column15 災害時の女性の健康課題と企業の備え
[2] 職場巡視と衛生委員会
Q45 女性労働者の健康に配慮した職場巡視では、どのような点に留意すればよいでしょうか。巡視で得た情報は衛生委員会でどう生かし、調整すればよいでしょうか。
Q46 衛生委員会では、女性の健康支援について、どのような点に着目し、どのように議題化すればよいのでしょうか。
事例11 職場巡視の気づきで改善された産休明け女性の困りごと
第4章 働く女性の健康支援に役立つリソースやツールを使いこなそう!
[1] チェックリストを使おう
Q47 月経や更年期症状について男性産業医に相談しづらそうな場合、相談のきっかけにできるようなセルフチェックシートなどはないでしょうか。
Q48 働く女性の健康保持・増進のために活用できるチェックリストがあると聞きましたが、どのようなものなのでしょうか。
Column16 女性の健康支援とデジタルヘルスの可能性
[2] 働く女性の健康関連情報をどこで得るか
Q49 育児・介護休業法について、法律が頻繁に改正されますが、どこのサイトで情報を得ればよいでしょうか。
Q50 女性の健康課題に関して、どのような法令がありますか。また相談できる公的機関はどこですか。
Column17 女性の健康総合センターが示す新しい支援のかたち
Column18 女性を総合的に診る女性外来
Q51 産業医講話で女性の健康課題について話す場合、どのようなテーマを選んだらよいでしょうか。また講話の対象など、注意すべきポイントはありますか。
Column19 産業医として何ができるか―実際の限界と工夫