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産業保健の国際共通課題 ― すべての労働者にサービスを届けるために ―

産業保健の国際共通課題 ― すべての労働者にサービスを届けるために ―

公益社団法人 大原記念労働科学研究所

小木 和孝 著 

2023年(令和5年)10月10日 発行
A5判/152頁/本文1色刷


定 価:1,760円(消費税込)
送 料:  350円

 


内 容:

日本の産業保健の未来を見据える意欲的な産業保健関係者必読

◆国内外の共通経験としての"労使が協力して取り組む包括的なリスクマネジメント"を平易に解説。

◆健康職場づくりのための多領域の予防策や参加型職場環境改善の実践事例を紹介。

◆ILO労働条件環境局長、ICOH会長を歴任した著者のグローバルな視点からの現場主導産業保健活動論。


多領域の予防策や参加型職場環境改善を実行し、「健康職場」をつくっていくためには、産業保健活動が欠かせない。
国際労働機関(ILO)や世界保健機関(WHO)などによって進展してきた国際基準を反映した、労使が協力して取り組む包括的なリスクマネジメントについて、国内外の共通経験をまとめ、その有効性や効果的な進め方などを解説。『産業医学ジャーナル』2018年41-1~2019年42-6にかけて連載され好評を博した「国際共通課題と産業保健」に加筆・修正・新規項目追加しまとめた、待望の一冊。

国際的な広い視野で現在と未来を見据え、さらなる高次をめざして歩みを進め続ける、意欲的な産業医・産業保健関係者必読の書。



構 成:

〔一次予防の推進〕

Ⅰ 国際共通目標の健康職場グッドプラクティス
 1.国際共通の進展からみた職域保健活動の見直し
 2.欧米両様の健康職場づくりに学ぶ
 3.就労特性に応じたグッドプラクティスの推進
Ⅱ 健康に働く中核は一次予防に
 1.職場の予防措置実施に結びつくリスクアセスメント
 2.包括的な予防策の積み上げ方
 3.国際動向に見合った一次予防グッドプラクティス事例
Ⅲ 人間工学とストレス予防策の活用
 1.職場の人間工学応用とストレス対策に共通した取り組み
 2.効果的なストレス予防策の範囲
 3.効果的な多領域予防策提案・実施のすすめ方...
Ⅳ 健康職場推進チーム力の充実を
 1.国際基準からみた健康職場づくり推進のための産業保健活動
 2.基本サービスからの段階的な進展
 3.効果的な多領域の予防策を支援する産業保健チーム力


〔産業保健サービスの向上〕
Ⅴ 産業保健サービスの整備で格差解消へ
 1.健康職場づくり支援からみた格差
 2.基本サービスからの段階的な進展
 3.グッドプラクティスが示す格差解消の捉え方
Ⅵ 中小企業を活性化する予防マネジメント
 1.職場を活性化する産業保健サービス
 2.小規模事業場に見合うシンプルな産業保健ステップ
 3.シンプルで実施しやすい手順の予防マネジメント
Ⅶ グループ産業保健サービスへの期待
 1.多くの職場を対象とする産業保健サービスの運用法
 2.小規模事業場に合わせた安全保健の取り組みステップ
 3.複数事業場で取り組みやすい予防手順
Ⅷ 産業保健サービスのチームづくりの重要性
 1.広域の予防課題からみた産業保健サービスチームの組み立て方
 2.現場条件に合わせた産業保健チームのあり方
 3.基本となる産業保健サービスを共通目標に


〔参加型の健康職場づくり〕
Ⅸ 参加型の職場環境改善手順の有効性
 1.労働者参加型の職場環境改善にみる共通特徴
 2.広域にわたる改善視点を生かす参加型改善手順
 3.職場ニーズに対応した改善策実施の容易化へ
Ⅹ 普及する参加型職場環境改善の共通手順とは
 1.労働者参加型の職場環境改善が有効な理由
 2.改善アクションに結びつく職場内のすすめ方
 3.職場条件に見合った改善策をめざして
ⅩⅠ 参加型職場環境改善を担保する職場の推進役
 1.参加型職場環境改善を支える推進役の役割
 2.推進役により容易化する職場内の改善対話
 3.ボランティア推進役ですすむ参加型改善の国際普及
ⅩⅡ 健康職場グッドプラクティスを交流する
 1.広域リスク予防に効果的な職場グッドプラクティス
 2.グッドプラクティスを目標に取り組むステップの容易化
 3.国際動向として共通する一次予防中心の取り組みへの期待


〔すぐに対応する職場予防策の共通経験〕
ⅩⅢ 現場主導の予防に注力した新型コロナウイルス感染症対策
 1.幅広く一次予防策を取り上げる視点の確立
 2.職場内の対話によりすぐに複合予防策実施に合意する手順の普及
 3.複合予防策の提案と実施に役立つ現場向きツールの活用
 4.良好事例と包括的リスク予防策提案ツールの併用効果