産業医学図書
面接指導版 嘱託産業医のための ストレスチェック実務Q&A
内 容:
面接指導って具体的にどうやるの?
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構 成:
●Contents ●●
- はじめに
- 本書の特徴と上手な使い方
- ストレスチェック 医師による面接指導の流れ(チャート図)
Ⅰ面接指導のQ&A
1. 総論-面接指導を行うにあたって
Q1 産業医が職域で行う面接指導や健康相談について、診療や地域で行う健
康相談と比べた場合、その違いや特徴について教えてください。
Q2 ストレチェックの事後措置において、産業医に期待される役割はどのよ
うなものでしょうか。
Q3 嘱託産業医が面接指導を請け負うにあたって、どのような契約を事業者と取り交わすことが適切でしょうか。また、費用面の指標等があれば教えてください。
Q4 面接指導を自分のクリニックで行う予定ですが、どのような点に注意すれば良いでしょうか。また、この場合の勤務時間の取扱いや面接に来る方の交通費等の取扱いについて事業者に対してどのように助言するのが適切でしょうか。
2. 面接指導の実施
1 面接指導前の準備
Q5 面接指導を行う前に、確認しておく事項や準備しておく必要がある物はありますか。全体に関わる事柄、事業者(事業場担当者)への確認、本人への確認に分けてご教示ください
Q6 嘱託産業医をしています。自分が産業医をしていない事業場から、嘱託産業医の先生が面接指導を行ってくれないので、面接指導のみを請け負ってほしいとの要望があり、請け負いました。このような場合、対象者の方の状況が良く分からないのですが、対象者の情報を詳しく知るにはどうしたら良いのでしょうか。
2 面接指導の実施
Q7 面接指導は、どのような手順で進めたら良いでしょうか。
Q8 面接指導を行うにあたって、面接の技術や方法について研修の場や参考になる図書などはありますか。
Q9 面接指導の時間を短縮するために、勤務の状況や心理的負荷の状況、その他の状況についてあらかじめ問診票を用意しておいて、事前に記入してもらっても良いでしょうか。
Q10 私は精神科が専門ではありませんが、面接指導をすることはできるでしょうか。
Q11 ストレスチェックの面接指導と長時間労働の面接指導を同時に行っても良いのでしょうか。同時に行うことが可能ならばその際の注意点を教えてください。
Q12 本社に嘱託産業医として選任されています。会社は全国に50名未満の事業場が多数ありますが、産業医は選任されていません。会社はストレスチェックを全地区で同様に実施し、高ストレス者の医師面接指導を本社産業医にお願いしたいとの意向がありますが、遠隔地での対面による面接は物理的に難しいところです。テレビ電話等を利用しても良いのでしょうか。
Q13 産業医選任が義務づけられていない小規模事業場でストレスチェックを実施した場合の高ストレス者に対する面接指導は、地域産業保健センターを活用できるということですが、地域産業保健センターを利用する際の留意点を教えてください。
3 勤務の状況(労働時間、労働時間以外の要因)の確認
Q14 産業医が行った高ストレス者への面接指導の中で、会社が把握している量をはるかに上回る時間外労働/ 労働時間以外の負担の訴えがありましたが、本人は、自分が産業医に話したことを会社に知られたくないと、かたくなに会社への情報提供を拒否しています。その場合の対応はどうすれば良いでしょうか。
Q15 勤務の状況については、労働時間以外にどのような点を確認したら良いのでしょうか。労働時間以外も含めた勤務の状況を適切かつ詳しく知る方法はないでしょうか。また、本人からだけではなく、職場の上司などからも確認をとったほうが良いのでしょうか。
Q16 対象者の訴えと上長の調査票の内容に乖離がある場合に、産業医としてはどのように対応することが望ましいでしょうか。
4 心理的な負担(ストレス)の状況の確認
Q17 精神疾患の診療経験がなく、面接指導に不安を感じています。特に心理的な負担の状況確認をする際にはどのような点に留意し、どういう所見があったら受診勧奨をすべきでしょうか。
Q18 心理的な負担(ストレス)の状況の確認を行うにあたり、「報告書・意見書作成マニュアル」に「疲労蓄積度のチェックリスト」等が例示されています。これらはどのように使えば良いでしょうか。
Q19 ストレスチェックの結果に、①ストレスの要因、②心身のストレス反応、③周囲のサポートなどの点数が記載されていますが、これら点数がどの程度のレベルを意味するのかが本人の結果からは分かりません。どのようにしてこれらの点数を評価すれば良いのでしょうか。
Q20 心理的な負担の状況を確認するために使う構造化面接とはどのようなものでしょうか。
5 その他の状況(心身の健康状況、生活状況等)の確認
Q21 家族関係や経済的問題などの仕事とは関係のない部分に、面接指導する医師が聞き取ったり関わったりしても良いのでしょうか。またその際の対応上の留意点があれば教えてください。
Q22 「報告書・意見書作成マニュアル」に例示されている「心身の健康状況、生活状況の把握のためのチェックリスト」は断面的な内容になっているように思われますが、利用上どのような点に留意したら良いでしょうか。
6 総合評価
Q23 医師による面接指導を行いました。総合的な評価をするにあたり、どのような項目について評価を行えば良いのでしょうか。ポイントとなる点や注意点があれば教えてください。
Q24 面接の結果、本人の健康状態の評価や今後の就業配慮の内容についてすぐに判断できず、経過を見る必要がある場合には、どのような対応をすれば良いでしょうか。
Q25 面接継続の場合、2回目以降の面接方法や事業主への報告の際の注意点について教えてください。
7 労働者への指導
Q26 面接指導における労働者への指導とは、どのような内容の指導をすれば良いのでしょうか。また、この部分を他のスタッフに任せても構わないでしょうか。
Q27 セルフケア指導の一環として、モチベーションをアップさせるなど、メンタルヘルス向上を促すような面接指導の進め方はありますか。
Q28 高ストレス者の面接指導を毎年受ける方がいますが、客観的には勤務状況や心理的負担、その他の状況が特別に大きいとは思えず、本人が不満を述べるだけです。このような場合、どのように対応したら良いでしょうか。
Q29 「報告書・意見書作成マニュアル」の「面接指導結果報告書」の中で、判定区分に「要保健指導」がありますが、どのようなことを指導するのが適切でしょうか。
Q30 一回の面接指導だけでは総合評価に自信がありません。このような場合、どのような対応が適切でしょうか。また、対応上嘱託産業医の場合と専属産業医の場合とで違いはあるのでしょうか。
8 相談機関、専門医へ紹介
Q31 面接指導の結果で医療機関を受診させるほうが適切と考える基準や考え方について教えてください。また、受診要否の判断の参考にできる質問票などはあるのでしょうか。
Q32 面接指導の結果、医療機関受診が適切と判断しました。紹介状などの診療情報提供書を作成する義務があるのでしょうか。また、作成する場合の費用の考え方や、産業医でなく面接指導のみ担当した場合の専門医からの返書の取扱いはどのようにしたら良いのでしょうか。
Q33 面接指導の結果、治療が必要な場合や専門医による評価が必要と判断した場合に、スムーズに受診してもらうための受診勧奨の方法を教えてください。また、本人から就業上の配慮を事業者に伝えることは構わないが、医療機関を受診することは伝えないでほしいと要望された場合、どのように対応すれば良いのでしょうか。
3. 事業者への意見具申
9 面接指導結果報告書の作成
Q34 面接指導結果の報告書や意見書について、事業者への提出に際して労働者本人の同意を得る必要はありますか。また、その報告や意見内容について、人事部門の担当者や職場の上司に説明を行う必要の有無や、どこまで共有して良いものか教えてください。
Q35 「報告書・意見書作成マニュアル」の「面接指導結果報告書」例示では、「面接医師判定」に指導の区分(医師判定)を記載して、別途就業区分を記載する形式になっています。総合評価の考え方やステップを教えてください。
Q36 面接指導の結果報告書や意見書は、厚生労働省のマニュアルにあるものではなく、オリジナルのものを使って構わないでしょうか。
Q37 面接指導の結果報告書や意見書は、厚生労働省のマニュアルにあるものではなく、オリジナルのものを使って構わないでしょうか。
Q38 面接指導の結果、上司からのパワーハラスメントの訴えがありました。このような場合の対応方法と、「面接指導結果報告書・意見書」をどのように作成すれば良いのでしょうか。それ以外の対応方法も教えてください。
10 面接指導結果報告書の作成
Q39 就業区分判定で、就業制限や就業配慮を必要とするようなケースは、どのような場合でしょうか。労働時間を制限する場合、労働時間以外の制限・配慮をする場合に分けて、具体的に教えてください。
Q40 面接指導の結果、本人のストレス等の要因は就業上の問題ではなく本人のプライベートな問題に起因していましたが、専門医受診が必要な状況です。このような場合、就業上の配慮を事業者に求めることは適当でしょうか。
Q41 面接指導の結果、上司との人間関係が本人の大きなストレスになっており、軽度の不眠が出現していました。この事業所では「面接指導結果報告書」や「就業上の措置に係る意見書」は上司にも報告される仕組みになっています。どのように対応すれば良いのでしょうか。
Q42 面接指導のみを請け負い、面接指導を行いました。本人が業務内容や職場の人間関係から大きなストレスを受けていて日常生活に影響していることは理解できましたが、具体的な状況を本人が開示しないことと、産業医ではないために職場の状況が十分に理解できません。このような場合、どのような対応を行い、どのような「就業上の措置に係る意見書」を作成すれば良いのでしょうか。
Q43 嘱託産業医をしている事業場で高ストレス者の面接指導を実施しました。就業制限が必要と考えますが、労働者が、事業者へ伝えることを含め拒んでいます。どのように対応すれば良いでしょうか。
Q44 ある事業場では嘱託産業医がいますが、高ストレス者の面接指導を外部医師に任せています。その結果として提出された「就業上の措置に係る意見書」の意見は、事業場の実情にそぐわない内容となっていました。そのため、人事担当者から嘱託産業医へ対応を相談されました。このような場合、面接指導を行った医師と直接連携をとることは可能でしょうか。また、「就業上の措置に係る意見書」を変更するにはどのようにすれば良いのでしょうか。どのような点に注意して対応すべきか教えてください。
11 事業者による就業上の措置の実施
Q45 医師による面接指導後に意見書を発行して、事業者による就業上の措置が実施されています。その後の対応として、いつまで措置が必要なのかなど、再度の面談を事業者は期待しているようです。これは産業医がしても良いものでしょうか。また、何回も面談をすることになるのでしょうか。
Q46 高ストレスで面接指導の該当となった社員との医師面接を終えて、「配置転換が望ましい」という就業上の措置に係る意見書を提出したところ、人事部長から「今、配置転換はできない。この意見書は困ります」と言われました。このような場合、どうしたら良いでしょうか。
Q47 事後措置に関して、人事部(事業者)から「面接の詳細を聞かないと、上司への説明もできないし対応できない」と詳細説明を求められましたが、どこまで話せば良いのでしょうか。社員の了解さえあれば、詳細を話して良いのでしょうか。
12 衛生委員会等での活用
Q48 衛生委員会で実施者としてストレスチェックの報告を求められました。個人情報の取扱上の注意点を教えてください。
Q49 集団分析結果や面接指導で職場のコミュニケーション不足が窺われ、事業場全体での改善が望ましいと考えられる場合、産業医からどのように働きかければ良いでしょうか。
Q50 安全衛生委員会では、ストレスチェックの受検率と面接指導者数を開示しています。しかし、委員からは「もう少し事業所全体に良い効果を与える衛生委員会での討議の方法はないのか」との質問を受けました。どのように対応すれば良いのでしょうか。
4. 通常面談
13 通常の産業保健活動の一環としての面談
Q51 面接指導の申出がない高ストレス者に対し、通常の相談として対応する場合の注意点は何でしょうか。
Q52 面接指導の希望者は少ないと予想していますが、一般相談は増える可能性があります。産業医契約の中で、一般相談の費用をどのように決めれば良いのでしょうか。また、一般相談でもクリニック等で行うことは可能でしょうか。この場合の注意点もお教えください。
Q53 ストレスチェックの実施後、医師による面接指導の申出がほとんどないこともあり、高ストレス者に対して、常駐の看護職による一般相談を実施しようと思っています。この場合、気になる人は医師による面接指導に誘導してもらうことは可能でしょうか。可能である場合の注意点があれば教えてください。
Q54 ストレスチェックの結果について、医師に相談を希望している労働者が、ストレスチェック結果は会社に知られたくないと言っています。どのように対応すべきでしょうか。
5. 法的事項
14 面接指導に関連する法的留意事項
Q55 事業者は、その把握した労働者の健康情報等に基づき、当該労働者に対して不利益な取扱いを行ってはいけないとありますが、具体的にはどのようなことでしょうか。
Q56 産業医が実施者となり、ストレスチェック結果により、労働者のメンタルヘルス上の問題を把握していたにも関わらず、結果提供の同意ないし面接指導の申出がないため事業者に適切な情報提供や助言指導を行えず、その結果、労働者が不調を来たしたという場合の産業医の法的責任はどうなるでしょうか。
Q57 面接指導時の状況から精神科受診は不要と判断しましたが、後にその者が不調を来たした場合、受診勧奨を怠ったなどとして法的責任を問われないかと心配です。面接指導における判断には、どこまでの精度が求められるのでしょうか。
Q58 面接対象者の個性や精神状態は様々であると考えられるため、面接指導における些細な行き違いや思い込みから「担当医の心ない対応で症状が悪化した」等と申告する者が出てくるのではないかと危惧しています。この場合、面接指導担当医の法的責任について何か基準はあるのでしょうか。
6. 面接指導の実際
面接指導例 1
面接指導例 2
面接指導例 3
面接指導例 4
Ⅱ 知っておきたい基礎知識
1. 職業性ストレスとストレス関連疾患
はじめに
1. ストレスに関連する様々な病気
2. 職業性ストレス理論
3. 職場以外の様々なストレス
4. ストレスチェックで評価できるもの、評価できないもの
おわりに
2. 精神障害の労災認定 ~業務上・業務以外の心理的負荷の強度
はじめに
1. 安全配慮義務
2. 精神障害の労災認定方法の変化
3. 心理的負荷による精神的障害の認定基準について(「認定基準」)
おわりに
3. うつ病の基礎知識
1. はじめに
2. 「うつ」の分類、うつ病の診断
3. うつ病を疑う訴え、症状
4. うつ病の治療
5. うつ病における寛解、回復
6. 飲酒とうつ病
7. 双極性障害の可能性
8. 新型と呼ばれるうつ病
9. 職場におけるうつ病早期発見のポイント
4. 事例性と疾病性による問題把握のポイント
症例 1
症例 2
1. 専門家でなくても対応が可能になる
2. 事実に基づくことなので他者に伝えやすい、理解してもらいやすい
3. 対応者間の評価のばらつきを少なくすることができる
4. 目標を明確にできる
5. 客観的な視点を持てる
6. 病識の有無にかかわらず対応できる
5. 利活用可能な事業場外資源
1. 公的機関
都道府県産業保健総合支援センター(全国47都道府県に設置)/地域産業保健センター(全国321カ所に設置)/労災病院(全国34カ所に設置)/中央労働災害防止協会/地域障害者職業センター/厚生労働省のホームページ「こころの耳」
2. 民間機関
医療機関/ EAP(Employee Assistance Program:従業員支援システム)/「 いのちの電話」
3. 事業場外資源との連携
6. 睡眠と睡眠衛生教育
1. 睡眠に関する基礎知識
睡眠・覚醒を調節するメカニズム/レム睡眠とノンレム睡眠/睡眠の個人差、年代差
2. 睡眠とメンタルヘルスの関係
3. 高ストレス者への睡眠衛生指導の実際
4. おわりに
付録CD 収録内容
1. ストレスチェック 行政公表資料等(PDF)
1 労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル(平成28年4月改訂)
2 情報通信機器を用いた面接指導の実施について
3 ストレスチェック制度関係Q&A(平成28年8月30日更新版)
4 長時間労働者、高ストレス者の面接指導に関する報告書・意見書作成マニュアル
5 「心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」について(平成27年5月1日付け基発0501第7号)
6 情報通信機器を用いた労働安全衛生法第66条の8第1項及び第66条の10第3項の規定に基づく医師による面接指導の実施について(平成27年9月15日付け基発0915第5号)
7 業務による心理的負荷評価表(別表1)
8 業務以外の心理的負荷評価表(別表2)
2. すぐに使える面接指導関連書式(ワード)
1 面接指導の勧奨文(例)[「実施マニュアル」59~60ページ]
2 同意取得書式(例)[「実施マニュアル」108ページ]
3 面接指導の具体的な進め方と留意点[「実施マニュアル」71~74ページ]
4 医師が作成する報告書・意見書の様式(例)[「報告書・意見書作成マニュアル」5~7ページ]
5 面接指導結果報告書・意見書(例)[ 4を改変]
6 面接指導結果通知(本人用)(例)[ オリジナル]
7 労働時間等に関するチェックリスト(例)[「報告書・意見書作成マニュアル」18ページ]
8 労働時間等に関するチェックリスト(改)[ 7を改変]
9 労働時間以外の労働に関する負荷要因(例)[「報告書・意見書作成マニュアル」19ページ]
10 疲労蓄積度のチェックリスト(例)[「報告書・意見書作成マニュアル」20~21ページ]
11 心身の健康状況、生活状況の把握のためのチェックリスト(例)[「報告書・意見書作成マニュアル」23ページ]
12 抑うつ症状に関する質問(例)[「報告書・意見書作成マニュアル」25ページ]
13 ストレスチェックに係る産業医契約書例1~3[ 労働者健康安全機構ホームページより]
3. ストレス関連 教育・研修教材(スライド)
1 ストレスを知り、ストレスに向き合う
2 上司、同僚のサポートが大事!
3 風通しを良くするコミュニケーションのコツ
4 うつを知り、うつを直そう!
5 精神科・心療内科ってどんなところ?
6 良く眠れていますか?
7 しっかり休憩していますか?