産業医研修に関する法令・通達

労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)(抄)

第3章 安全衛生管理体制

(産業医等)

第13条 事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、医師のうちから産業医を選任し、その者に労働者の健康管理その他の厚生労働省令で定める事項(以下「労働者の健康管理等」という。)を行わせなければならない。

2 産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について厚生労働省令で定める要件を備えた者でなければならない。

3 産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識に基づいて、誠実にその職務を行わなければならない。

4 産業医を選任した事業者は、産業医に対し、厚生労働省令で定めるところにより、労働者の労働時間に関する情報その他の産業医が労働者の健康管理等を適切に行うために必要な情報として厚生労働省令で定めるものを提供しなければならない。

5 産業医は、労働者の健康を確保するため必要があると認めるときは、事業者に対し、労働者の健康管理等について必要な勧告をすることができる。この場合において、事業者は、当該勧告を尊重しなければならない。

6 事業者は、前項の勧告を受けたときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該勧告の内容その他の厚生労働省令で定める事項を衛生委員会又は安全衛生委員会に報告しなければならない。

第13条の2 事業者は、前条第1項の事業場以外の事業場については、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識を有する医師その他厚生労働省令で定める者に労働者の健康管理等の全部又は一部を行わせるように努めなければならない。

2 前条第4項の規定は、前項に規定する者に労働者の健康管理等の全部又は一部を行わせる事業者について準用する。この場合において、同条第4項中「提供しなければ」とあるのは、「提供するように努めなければ」と読み替えるものとする。

第13条の3 事業者は、産業医又は前条第1項に規定する者による労働者の健康管理等の適切な実施を図るため、産業医又は同項に規定する者が労働者からの健康相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の必要な措置を講ずるように努めなければならない。

労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)(抄)

第1編 通則

第2章 安全衛生管理体制

第4節 産業医等

(産業医及び産業歯科医の職務等)

第14条 法第13条第1項の厚生労働省令で定める事項は、次に掲げる事項で医学に関する専門的知識を必要とするものとする。

一 健康診断の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。

二 法第66条の8第1項、第66条の8の2第1項及び第66条の8の4第1項に規定する面接指導並びに法第66条の9に規定する必要な措置の実施並びにこれらの結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。

三 法第66条の10第1項に規定する心理的な負担の程度を把握するための検査の実施並びに同条第3項に規定する面接指導の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。

四 作業環境の維持管理に関すること。

五 作業の管理に関すること。

六 前各号に掲げるもののほか、労働者の健康管理に関すること。

七 健康教育、健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るための措置に関すること。

八 衛生教育に関すること。

九 労働者の健康障害の原因の調査及び再発防止のための措置に関すること。

2 法第13条第2項の厚生労働省令で定める要件を備えた者は、次のとおりとする。

一 法第13条第1項に規定する労働者の健康管理等(以下「労働者の健康管理等」という。)を行うのに必要な医学に関する知識についての研修であつて厚生労働大臣の指定する者(法人に限る。)が行うものを修了した者

二 産業医の養成等を行うことを目的とする医学の正規の課程を設置している産業医科大学その他の大学であつて厚生労働大臣が指定するものにおいて当該課程を修めて卒業した者であつて、その大学が行う実習を履修したもの

三 労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験の区分が保健衛生であるもの
四 学校教育法による大学において労働衛生に関する科目を担当する教授、准教授又は講師(常時勤務する者に限る。)の職にあり、又はあつた者
五 前各号に掲げる者のほか、厚生労働大臣が定める者

3 産業医は、第1項各号に掲げる事項について、総括安全衛生管理者に対して勧告し、又は衛生管理者に対して指導し、若しくは助言することができる。
4 事業者は、産業医が法第13条第5項の規定による勧告をしたこと又は前項の規定による勧告、指導若しくは助言をしたことを理由として、産業医に対し、解任その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない。
5 事業者は、令第22条第3項の業務に常時50人以上の労働者を従事させる事業場については、第1項各号に掲げる事項のうち当該労働者の歯又はその支持組織に関する事項について、適時、歯科医師の意見を聴くようにしなければならない。
6 前項の事業場の労働者に対して法第66条第3項の健康診断を行なつた歯科医師は、当該事業場の事業者又は総括安全衛生管理者に対し、当該労働者の健康障害(歯又はその支持組織に関するものに限る。)を防止するため必要な事項を勧告することができる。
7 産業医は、労働者の健康管理等を行うために必要な医学に関する知識及び能力の維持向上に努めなければならない。


(産業医を選任すべき事業場以外の事業場の労働者の健康管理等)

第15条の2 法第13条の2第1項の厚生労働省令で定める者は、労働者の健康管理等を行うのに必要な知識を有する保健師とする。

2 事業者は、法第13条第1項の事業場以外の事業場について、法第13条の2第1項に規定する者に労働者の健康管理等の全部又は一部を行わせるに当たつては、労働者の健康管理等を行う同項に規定する医師の選任、国が法第19条の3に規定する援助として行う労働者の健康管理等に係る業務についての相談その他の必要な援助の事業の利用等に努めるものとする。

3 第14条の2第1項の規定は法第13条の2第2項において準用する法第13条第4項の厚生労働省令で定める情報について、第14条の2第2項の規定は法第13条の2第2項において準用する法第13条第4項の規定による情報の提供について、それぞれ準用する。

労働安全衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する省令(昭和47年労働省令第44号)(略)

労働安全衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する省令第1条の2の17第1項第3号の規定に基づき厚生労働大臣が定める産業医研修の研修科目、履修方法及び時間(平成21年3月30日厚生労働省告示第136号)

労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)第14条第2項第1号の研修は、次の各号に定めるところにより行われるものであること。

一 次の表の上欄(編注:本書では左欄)に掲げる研修科目に応じ、それぞれ同表の下欄(編注:本書では右欄)に掲げる範囲について行われるものであること。

研修科目

範囲

労働衛生一般

労働衛生概論 労働衛生管理体制 労働衛生関連法令 産業医の役割と職務

健康管理

健康情報とその評価 健康診断及び面接指導並びにこれらの事後措置 治療と職業生活との両立支援 健康管理の事例

メンタルヘルス

メンタルヘルスケア ストレスマネジメント カウンセリング

作業環境管理

作業環境測定と評価 管理濃度と許容濃度 生物学的モニタリング 作業環境改善

作業管理

労働生理 安全管理 有害業務管理 作業管理の事例

健康の保持増進対策

健康測定 健康づくり 健康教育 保健指導

二 前号の表の上欄に掲げる研修科目について、講義及び実習がそれぞれ40時間以上及び10時間以上行われるものであること。