修学資金貸与制度の概要

この制度は、産業医科大学医学部の学生に修学資金を貸与し、学生の修学を経済的に援助することにより、優れた産業医等の育成を目的としている制度です。
修学資金は、入学者全員に、産業医科大学の学生納入金の一部(旧国立大学の学生納入金との差額にほぼ相当する額)を、入学から卒業するまでの間(8年を限度)貸与され、卒業後、貸与を受けた期間の1.5倍の期間、産業医等の返還免除対象職務に従事しますと、返還の義務が免除されます。
しかし、卒業後、産業医等の返還免除対象職務に従事しない場合は、債務総額を一括返還しなければなりません。
なお、修学資金制度上の返還免除及び返還猶予、並びに返還の取扱いは次のとおりになっています。


1 返還免除について

  1. 大学を卒業後、次の職務(以下「産業医等」と略称します。)に本務として、修学資金の貸与を受けた期間の1.5倍の期間(以下「所定の期間」と略称します。)従事すると修学資金(貸与を受けた金額とその貸与利息を含みます。)の返還は免除されることになります。すなわち、6年間貸与を受けた人は9年間産業医等として勤務すれば返還が免除されます。ただし、平成16年4月以降の入学生については、産業医等の職務に従事した期間を2年以上含まなければなりません。

    イ 労働安全衛生法に規定する産業医
    ロ 学校法人産業医科大学(以下「大学」という。)の教育職員
    ハ 独立行政法人労働者健康安全機構(労災病院等)の医師又は同機構の研究員(産業医学に関連する調査・研究に係る業務に従事する者に限る。)
    ニ 厚生労働行政機関の職員(産業医学に関連する業務に従事する者に限る)
    ホ 財団の理事長が別に指定する産業医学の研究又は実践の機関で産業医学に関する業務に従事する医師又は研究員
    ヘ その他

    (その他については、修学資金運営委員会の意見を聴いて上記と同様と認められるもの)


     
  2. 優秀な産業医等として活躍するためには、一人前の医師であると同時に産業医として必要な知識の修得が必須の条件であり、大学では次の修練期間を設けています。

    イ 大学が開講する産業医学基本講座を受講する期間(2月) (平成16年3月卒業生まで適用)
    ロ 大学に置かれる産業保健研修コース(5年間)、産業医修練コースⅠ(4年間)及び産業医修練コースⅡ(6年間)で修練を受ける期間
    ハ 大学が開設する専門産業医コースⅠ(5年間)及び専門産業医コースⅡ(6年間)で修練を受ける期間
    ニ 産業医科大学大学院及び財団の理事長が産業医学の研究を行っていると認める他大学大学院の研究科に在学する期間

    これら修練の期間のうち、イの基本講座受講期間の2月(平成16年3月卒業生まで適用)と、ロからハに掲げる修練期間のうち4年を限度に、免除対象期間に算入することとしています。


     
  3. 産業医等として所定の期間勤めなかったときには、修学資金を返還しなければなりません。しかし、次のような場合には返還が免除されることになっています。

    イ 産業医として勤務していて、いわゆる業務上若しくは通勤による死亡又は心身の障害により、産業医等として勤務することができないと財団の理事長が認めたとき
    ロ 業務上若しくは通勤以外での死亡又は重度の心身の障害についても、申請により、財団の理事長が止むを得ない理由であると認めたとき



2 返還猶予について

産業医等として所定の期間勤務しない場合は、修学資金を直ちに返還しなければなりませんが、次のような場合で申請をして認められたときには、その期間は修学資金の返還が猶予されることになっています。

イ 医師国家試験に合格するまでの期間(卒業した年に実施される試験から連続して4回目までの試験に合格するまでとし、その間に就職した場合を除きます。)
ロ 上記1の(2)で説明した修練を行っている期間
ハ 医師法で定められた臨床研修を受ける期間
ニ 産業医等として勤務している期間
ホ 厚生労働行政機関の職員(診療業務従事者を除く。)として勤務し、又は厚生労働行政機関から他の行政機関等の職員(診療業務従事者を除く。)として、出向して勤務している期間(原則として通算5年を限度とします。)
ヘ 留学の期間(産業医学の履修のために留学する場合に限り、2年を限度とします。)
ト 産業医等として勤務していた者が、産業医等の職務に復することを条件に一定期間他の職務に従事する期間(2年を限度とします。)
チ 産業医等として勤務していた者が離職し、引き続き他の産業医等として勤務するまでの期間(60日を限度とします。)
リ その他、修学資金運営委員会の意見を聴いて上記と同様と認められるもの

(注)卒業後、免除が認められるまでの間は、毎年6月末日までに「修学資金定期報告書」を提出しなければなりません。また、猶予事由が変わる場合や、その他財団に報告していた事項等に変更があった場合は、その都度必要書類を提出しなければなりません。



3 返還について

上記2のいずれにも該当しない場合、すなわち、次のような場合には、その事由が発生した日の属する月の翌月の末日までに、貸与を受けた修学資金と貸与日から卒業日の属する月の末日までの間の貸与利息の合計を、返還しなければならないことになります。

イ 卒業後上記2で説明した猶予される場合を除き、直ちに産業医等として勤務しなかったとき
ロ 産業医等として勤務したが、所定の期間勤務しなかったとき
ハ 大学を退学したときや除籍されたとき
ニ 修学資金の貸与を在学中に辞退したとき
ホ 死亡したとき(上記1の(3)のイ、ロの場合を除きます。)


(注)定期報告その他必要な報告を行わない場合にも、返還請求を行うことがあります。